初心者向けペン画の描き方と練習ガイド

ペン画は、シンプルでありながら表現力豊かな技法です。

しかし、初心者にとってはどこから始めれば良いのか、何を揃えるべきか、どのように描き始めれば良いのかといった疑問が多いものです。


今回は、準備からペン画の基本テクニックや練習方法を全体的に解説し、初めてのペン画を成功させるための流れを紹介します。

詳細な内容については、今後順次公開していきますのでお楽しみに!

ペン画講座〜アトリエ松竹梅〜

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それではいってみよう!

ペン画を始めるために必要な道具

まず何を準備するか?ペン画を描くために必要な基本的な道具とは?

  • ペン

これだけあれば大丈夫です。

補助的な道具として、鉛筆や消しゴム等ありますが、これらはなくても何とかなります。

ペンの選び方

ボールペン、つけペン、ミリペン、万年筆、など、さまざまな種類があります。

同じ種類でも、線の太さやインクの種類・色など、いろいろなバリエーションがあり、迷ってしまいます。店頭で試し書きができるものもあります。試してみて、描きやすさを優先しましょう。

高価なペンもありますが、お求めやすい価格のペンなら、実際にいろいろ購入して、試してみるのもまた楽しいですよ。

前述の通り初心者には、ミリペンボールペンが扱いやすくてオススメです。丸ペンなどのつけペンは、初心者には扱いにくものもあります。

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紙の選び方

表面が滑らかで、ある程度厚みがある紙が描きやすいです。そうなると、やはりケント紙が適しています。

描きにくいのは、表面の凸凹した紙です。水彩画用紙は凸凹しているため、初心者にはあまりオススメしません。どうしても使用したいときは、細目とか極細目といった目の細かい紙を選択しましょう。

荒目や中目の紙は、ペンでは描きづらいです。

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ある程度描けるようになると、ペンも紙も、こうしたい、ああしたい、と思うようになります。いろいろ試してみて、自分に適したものを使いましょう。

ネットである程度の情報を仕入れた後、実際に試してみることです。他人の感想と自分の実感は、違うことがあります。人それぞれです。他人と違う感想を持ったとしても、全然大丈夫ですよ。



迷った時はいろいろ試して、失敗しましょう。



トーマス・エジソンの名言です。
「私は失敗したことはない。一万通りの、上手くいかない方法を見つけただけだ。」

絵が上手い人 3つの視点

ペンという道具は日常ありふれたものですがら、道具の性質の違いはあれど、性能の差というものはあまりありません。ですので、かっこいいペン画かそうでないペン画かを左右するのは、描く人の技量の差が大きいです。

絵が上手い人は、3つの視点を常に意識しています。あまりにも当たり前になり過ぎて、無意識になっている人も多いですね。

これを意識して練習することが、絵が上手くなる近道です。これはペン画に限らず、油絵でもアクリルでも水彩でも、同じです。

1.形を捉える

どんなに複雑なモチーフも、基本となる単純な形が組み合わさって成り立っています。基本的な形と、その位置関係を捉えることが大切になります。

初心者の方はどうしても平面的に捉える傾向があります。これはある程度の慣れも必要ですが、作品を客観的に見て指摘してもらうと、分かりやすいです。

ペン画を描こうとする人は、細部にこだわりたい人が多いです。当然ですが、それは大切なことです。ただし細部にこだわりすぎて、全体的な形を見失うと、不自然な絵になってしまいます。



独学でやっていると、なかなか気がつかなかったりします。指導してくれる先生や仲間がいない場合は、オンライン絵画教室やSNSを活用するなど、いくらでも手段はあります。

2.光を捉える

光と影を表現できるようになると、モチーフの存在感が格段に上がります。多少形が狂っていても、光と影をそれなりに表現できていれば、いい感じの絵になります。

これも「1.形をとらえる」と同様、細部の光と全体的な光があります。細部にこだわりつつ、全体的な光も意識することが大切になります。

3.質感を捉える

コップのような硬いもの、毛のような柔らかいもの、それが質感です。

これにはいろいろテクニックがあります。絵の上手い人はそのテクニックの幅も広いので、そういう人の絵を見る機会があったら、じっくり見て、自分にも使えそうなテクニックがないかどうか探してみましょう。

この3つの視点についての詳細を以下の記事にまとめてありますので、よろしければご覧ください。

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基本のペン画テクニック

それではペン画を描く際の、ペン画ならではの基本テクニックをいくつか紹介します。

線の引き方と基本ストローク

ペン画では、様々な種類の線を使い分けることが重要です。

まずは、定規を使わずにまっすぐな線をひく練習からです。ペンに慣れていないと、これがまた難しいんだな。

ある程度慣れてきたら、曲線や不規則な線の練習をします。これにより、手の動きをスムーズにし、安定した線が引けるようになります。

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線の太さや濃さをコントロールする方法

ペンの持ち方や圧力を変えることで、線の太さや濃さをコントロールできます。軽く持って描くと薄い線になり、強く持って描くと濃い線になります。

これはコントロールしやすいペンと、しにくいペンがあります。初心者におすすめのミリペンは、太さのコントロールはほぼできないと思っていいでしょう。力を込めて太い線を描いてしまうとペン先が潰れてしまい、2度と細い線が描けなくなってしまいます。

Gペンや丸ペンなどのつけペンは、力を込めると太い線が描け、力を込めないと細い線が描ける構造になっています。

影のつけ方・ハッチング

ペン画の醍醐味はハッチングです。影をつける時、質感の表現などに使います。

線の感覚の疎密、線を重ねる角度、まっすぐな線と曲線による印象の違い、線の入りと終わりの処理の仕方、その人の個性が現れるところでもあります。

ハッチングやクロスハッチ等の技法を使いこなせるようになりましょう。

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初心者におすすめの練習方法

いきなり複雑な形状のモチーフや、さまざまな質感を練習するのはオススメできません。途中で心が折れてしまう可能性があります。

以下の順序で、基本を一つづつマスターしていくのが良いでしょう。回り道にも見えますが、基本からコツコツ進めるのが、結局は一番の近道です。

  1. 均一な線を一様に引く
  2. 筆圧を変えて線を引いてみる
  3. 曲線や不規則な線を描いてみる
  4. 線を重ねてみる
  5. グラデーション
  6. 基本図形
  7. さまざまな図形
  8. さまざまな質感

線の練習

いろいろ挑戦してみたい気持ちはグッとこらえて、まずはペン画の基本・線を自由に引くことを練習しましょう。

  1. 均一な線を一様に引く
    最初はまっすぐな線を引く練習からです。ペンに慣れていないと、これがうまくできません。なおこの時、定規は使わないようにしましょう。定規を使って引いた直線は、手描きならではの面白みがないからです。
  2. 筆圧を変えて線を引いてみる
    ボールペンやミリペンではうまくできませんが、つけペンでは筆圧の強さを変えることで線の太さを変えることができます。慣れてきたら、1本のつけペンでいろいろな線をひくことができます。
  3. 曲線や不規則な線を描いてみる
    次に曲線や、ジグザグ線など不規則な線を練習します。これにより、手の動きが滑らかになるだけでなく、形を表現したり、質感を表現するときに応用できます。
  4. 線を重ねてみる
    ハッチングはペン画の醍醐味ですが、クロスハッチはその応用です。いろいろなバリエーションの陰影をつけ、質感を表現するのにも向いています。
  5. グラデーション
    3と4は同時に練習してみてもいいでしょう。線を重ねてみると、思わぬ効果が出ることがあります。これはハッチングの基本となります。重ねる角度や線の粗密により生まれる効果を実感してください。

形の練習

  1. 基本図形
    ある程度ペンが手に馴染んできたら、形をとらえる練習です。以下の3種類が、形の基本となります。どんな複雑な形であっても、この3種類の基本がきちんと理解できていれば、対応できます。
    • 立方体
    • 円柱
    • 球形

      模型があるといいのですが、ない場合は、コップやビン、ペットボトルで代用できます。

      基本図形を練習したら、花や動物などのシンプルなモチーフを描いてみましょう。キレイだなと思った花、可愛がっているペット、お気に入りのグッズ等。自分のお気に入りを描くことにより、描く楽しさを感じながらスキルを向上させることができます。
  2. さまざまな図形
    複数の図形を組み合わせたり、入り組んだ図形を描くことで、作品の難易度も上がりますが、描きあげた時の達成感も上がります。
    他の人に見せた時の反応も楽しみですね。
  3. さまざまな質感
    同じ絵の中に、コップや金属などの固い質感のモチーフと、紙や毛などの柔らかい質感のモチーフを入れてみましょう。
    上手な人のタッチの仕方を参考にすると上達が早まります。

 

ペン画の上達のためのコツ

細部に注意を払いながら全体を見る

ペン画では、細部の描写が全体の完成度に大きく影響します。細かい部分に注意を払い、丁寧に描くことで、作品の質が大きく向上します。

同時に全体的なバランスを見ることで、不自然さがなくなり、自然な表現になります。

細部を描き込みながら、全体も大きく見るという、初心者の方には禅問答にしか思えない話ですが、ご安心ください。同時に両方見るわけではなく、細部と全体を切り替えながら見ていくだけです。

全体を見たい時は、少し離れたり、デジカメやスマホで撮影して画面で見たり、トイレや食事等で少し絵から離れてみたり、他の人に見てもらったりすると、全体を捉えやすくなります。

まとめ

今回はペン画講座最初として、全体的な話をしました。もっと具体的なお話は、これから追加していきます。

ペン画はシンプルでお手軽ながらも奥深いアートです。基本の道具を揃え、基本的なテクニックを学び、定期的に練習することで、初心者でも素晴らしい作品を描くことができます。ぜひこのガイドを参考に、ペン画の世界を楽しんでください。

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