これさえできればOK!絵が上手くなるための3つの基礎

ペン画を描くにあたり、いくらいい道具を選んで、その道具の使い方に慣れたとしても、それだけではかっこいいペン画を描くことは難しいでしょう。

 

 

風景、人物、花、動物(うさぎさんとか、猫さんとか・・・)描く対象はさまざまです。何を描くにしても、かっこいいペン画を描くためには、基礎が大切になります。

立派な家には、立派な基礎があります。

イチローさんや大谷さんは、基礎的な練習をあきれるほどしっかり積んだうえで、プロとして成功する戦略を立てて実行しました。

トヨタ自動車が世界的大企業であるのも、トヨタ自動車本体はもちろんのこと、それを支える関連企業やサプライヤーの努力があってこそです。

では、かっこいいペン画を描くための基礎とは一体、なんでしょう?

それは・・・。





「デッサン力」です。



今回は、デッサンについて、要点を絞って具体的に解説していきます。最後までご覧いただき、デッサン力向上にお役立てください。

デッサンとは?

デッサンという言葉はフランス語です。「線を引く」という意味があります。鉛筆や木炭を使って、静物や石膏像、人物の形を正確にとらえる練習です。


美大受験をするための予備校やスクールでは、基礎固めとしてまずデッサンから始めることが多いです。私も学生時代、美大受験のために鉛筆による静物デッサンを練習しました。

今でも、缶とか、ビンとか、コップとか、布とか見ると、ふっとその頃を思い出すことがあります。




スケッチやクロッキーと似てはいますが、見たものの全体像を短時間で絵にするスケッチやクロッキーに対し、デッサンは時間をかけ、全体像だけでなく細部もとらえて絵にします。




デッサンを練習することで得られる効果は、以下の3つです。

  • 対象物を立体的に、3Dとしてとらえる力が鍛えられる。
  • 対象物のプロポーションを正確にとらえる力が鍛えられる。
  • 対象物の質感をとらえて描き分ける力が鍛えられる。

よくある議論として、

「デッサンは必要か?」
「デッサンは必要ない」

という意見もあります。人それぞれ意見はあるでしょう。私の意見では、絵を上達させるためにはデッサン力向上が必須です。

「抽象画を描きたいからデッサンは必要ない。」
「イラスト描きたいからデッサンは必要ない。」

という方も、きちんとした基礎の上に成り立つ技術と、そうでない技術は、見える人が見たら分かるものです。
ある程度身につけた人なら、デッサン力の未熟な方が描いたと思われる漫画やイラストを見ると、違和感を感じるはずです。これは人気とか不人気とかは関係ありません。

デッサン力向上のための3つの基礎

それでは、どうしたらデッサン力が向上するのでしょうか。

デッサンの基礎は、以下の3つに絞られます。

  • 形をとらえる
  • 明暗をとらえる
  • 質感をとらえる

3つだけ?そうなんです。これで確実に絵は上達します。

①番目 形をとらえる

デッサンは、形状を立体的(3D)にとらえて紙に写しとる技術です。よくデッサンのモチーフになるのは、静物・石膏像・人物ですが、これらの形状は様々です。

いろいろな形状があり、全てに対応するのは大変です。ですが、大きく3種類に分けて考えておけば、それを応用することでほぼ全ての形状に対応できます。

  • 丸い形状
    円柱です。
  • 四角い形状
    立方体や直方体です。

  • 丸い形状と似てはいますが、捉え方のコツは円柱とは別です。

*形を強調するために、あえて影のない画像を記載しています。

3つだけ?他にもいろんな形があるのに!と思うでしょう。

しかし他の形は、この3つのどれかで応用できます。例えば、手をデッサンしようとした場合、その指は円柱の応用で描くことができます。

②番目 明暗をとらえる

光が当たって明るいところ、暗いところを描き分けることになります。どれだけ形状を正確にとらえていたとしても、形状だけでは、平面である紙の中に対象物の存在感を表現することは難しいです。

常に光源(光の方向)を意識して、影、暗いところに注目するようにしましょう。


明暗を描けるようになると、紙の中の2次元の絵が、一気に3次元の存在っぽくなります。

③番目 質感をとらえる

ある程度デッサンを練習すると、今度は質感の表現方法に悩むようになります。

ガラスのコップは硬いですね。みかんの表面は柔らかで、少しボコボコしています。布やティッシュはふわりとして柔らかいです。質感とは、描いた絵を見て、つついたらコンコン音がしそうとか、手触り良さそうとか、美味しそうとか、そう思える要素です。

下図は鉛筆デッサンでなくペン画ですが、スプーンやナイフ、フォークの金属感、おしぼりの布の凸凹感、その下のガラスの光沢感がよく分かります。





質感の表現は、最初はどうしたらいいか分からなくなるかもしれません。ハッチングのストロークの長さやクロスハッチの角度、ハイライトの入れ方、明と暗の境界の処理の仕方により、質感を表現できます。

上手な人の作品を間近で見ると、なるほどと思うことがたくさんあります。ネットで見る作品は細部の確認がしづらいことが多いので、積極的に実物を見る機会を作りましょう。

まとめ

デッサンの重要性は分かりましたね。
上記の3つの基礎についての具体的な練習法は、これから別記事で作成します。

コツコツ練習することで、画力は確実に向上します。
一緒にペン画を楽しみましょう。

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