運命の合格発表
アトリエ松竹梅物語、とうとう合格発表です。果たして結果は?
現在の合格発表事情
手応えの全くないままでしたが、私の美大・芸大受験は終了し、後は合格発表を待つのみとなりました。
受験した2つの大学の合格発表は同じ日でした。
合格発表というと、掲示板の前で自分の番号を探し、あったあったと喜んだり、
なかったと肩を落とす、そんなイメージがあるでしょう。(古い?)
今はどうなんだろうと思い、少し調べてみたら、掲示板に貼り出すところはあるものの少数派のようですね。取りやめにするところもあるようです。
正式な通知は自宅に書留で届きますが、速報として大学のウェブサイトで、というところが多いようです。
愛知芸大合格発表
私が受験した当時は、ネットなんてありませんから、当然現地の掲示板に発表を見に行くことになります。
愛知芸大は、現地まで発表を見に行きました。合格はまず無理だ、と分かっていましたが、一応、念のため。
不合格発表を見に行くまでが思い出受験だ、ということで。
いっぽう、筑波大学は遠方であり見に行くことは不可能だったため、郵送で結果を知らせてもらえるよう申し込んでありました。
絵画教室の友人たちと、試験の時にも通った「どこに連れて行かれるんだろう、火曜サスペンスなら・・・経路」で愛知芸大まで行き、予想通り自分の番号がないことを確認しました。
やっぱりね、という感じでした。残念ながら一緒に行った友人も皆同じ結果でした。私の知る限り、私の知人で、愛知芸大に合格した人はいませんでした。流石に難関です。
予想していたので、ショックはありませんでした。この時は冷静でした。
公衆電話で自宅へ結果を連絡しました。筑波大学からの結果はまだ届いていないとのこと。
友人たちとの帰路、電車に揺られている間は、結果が気になって気になって、不安度MAXでした。
筑波大学発表
しかしその不安は、あっけなく解消されました。帰宅すると、親は満面の笑み。
筑波大学から封書が届いていて、中には合格通知がありました。
思い起こせば美大受験を決めた約1年前、ギリギリ間に合うかどうかと言われましたが、間に合いました。美大芸大ではなく総合大学の芸術学部ですが、十分です。不安度MAXから達成度MAXに急上昇です。
確認したわけではないですが、自分より後に絵画教室に入会した人は、残念ながら美大・芸大には合格できなかったようです。
教育大学の美術学部等なら何とかなるかもしれませんが、美大・芸大を目指すなら、少なくとも1年の準備期間は必要です。実際は1年でもかなり厳しいでしょう。
これから受験を目指す方は、目安にしてください。遅くとも高校3年の早くに実技試験対策を始めないと、間に合わない可能性が高いです。高校3年の夏以降から始める場合、教育大学の美術学部を目指すか、1年浪人を視野に入れておきましょう。
1年浪人しても、合格できると言う保証はありませんけど。
またこの時はまだ知りませんでしたが、後年大学を卒業する頃、担当の先生とお話しした時に、
「うちの大学は、バカはいらない。ある程度、成績がいいやつを合格させている」
というお話を聞きました。
バラ色の日々
そこからは人生バラ色の浮かれポンチな日々。高校にも合格の連絡をし、高校の廊下に貼り出された合格者の名前に自分の名前があるのを見て、改めて合格を実感したりもしました。
卒業式も無事終了。現役合格できなかった方には申し訳ないけど、晴れ晴れとした卒業式でした。
仲の良かった美術部の友人たちとも離れ離れになるため、打ち上げと称してみんなで東京ディズニーランドに行ったりもしました。
(ディズニーランドに観覧車はない)
財力は皆無なので、みんなで青春18きっぷを購入し、深夜発の東海道線に乗り、開場前のディズニーランドに並び、開場と同時になだれ込み、夜まで遊んで、そのまま青春18きっぷで日帰り、帰宅は翌日の早朝という、なかなかの強行軍でした。電車内は大混雑でほとんど座れませんでしたが、当時はへっちゃらでした。
青春ですねぇ。
楽しいですねぇ。
高校の先生のアトリエで絵を描いていた受験生も多かったので、みんなで打ち上げをしました。先生の実家がお寺で、広い座敷があり、その場所を提供してくださったので、みんなで1泊させてもらいました。
その後も何人かと個別に会ってご飯を食べに行ったりして、この頃は人生いちばんのバラ色の日々でした。
コツコツ努力してそれが実る、素晴らしいことです。
しんどいこと、我慢すること、きついことがあるから、楽しいことがあります。
毎日が楽しいことばかり、というのは理想的かもしれませんが、実はそれでは「楽しい」って何なのか分からなくなるんです。「つらい」「苦しい」があるから、「楽しい」が分かるんです。
皆さん、努力していますか?
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