初心者必見!ペン画に最適なおすすめ用紙トップ5

ペン画を描こうと思ったら、どんな紙を選べばよいでしょうか?


どの用紙を選べば良いかわからない、
用紙の特性や違いがわからない、
購入前に実際に試せない、

といった悩みを持つ初心者の方も多いでしょう。

この記事では、初心者がペン画に最適な用紙を選ぶための基礎知識と、おすすめ用紙トップ5を具体的に紹介します。適切な用紙を選ぶことで、ペン画の品質を向上させ、時間とお金の節約にもつながります。


オススメなペンの選び方については、以下の3記事を参考にしてください。

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初心者が知っておくべきペン画用紙の基礎知識

ペン画を描くためには、紙の質感や厚みが作品の仕上がりに大きく影響します。

適切な用紙を選ぶことで、インクのにじみを防ぎ、ペン先が引っかからず滑らかな描き心地を実現できます。

ペン画用紙の選び方にはいくつかのポイントがあります。

  • 表面が滑らかであること
    表面に凹凸があると、ペン先が引っかかることがあります。滑らかな方が描きやすいです。
  • インクがにじみにくいこと
    水彩ではにじみやぼかしを活かして作品を仕上げることができますが、ペン画の場合はそうはいきません。
    ペン画の醍醐味の一つは細密さです。細密さを突き詰めるには、にじみにくい紙を選択しましょう。
  • 適度な厚みがあること
    あまり薄い紙は、毛羽立ちや毛羽立ちやにじみの原因になります。また消しゴムをかけるときにシワになってしまったり、描くことに夢中になって紙の端が折れてしまったりするので、厚みがあってしっかりしていた方が描きやすいです。

初心者におすすめのペン画用紙トップ5

それでは、初心者に特におすすめのペン画用紙トップ5を紹介します。

1. ケント紙

イギリスのケント地方で作られていたことから、ケント紙と呼ばれています。
紙の厚みもあり、表面の目が細かく滑らかで、ペン先が引っかかることもなく、消しゴムをかけてもけばだつことはありません。イラスト作品やデザインの習作、製図でもよく使われています。ペン画を描くのに最適です。

色は純白、いわゆる真っ白が多いです。種類によってはややアイボリーなものもあります。私はいつもバロンケントというケント紙を使用していますが、これはややアイボリー色をしています。



カラーケントという色付きのものもあります。白い紙ではできない表現を試してみたい方にオススメです。

ペン画には最強の紙なのですが、水彩絵の具との相性はあまりよくありません。使えることは使えますが、水彩の特徴であるにじみやボカシはケント紙上では上手くいきません。
ペンと水彩を組み合わせたい人は、後述の画用紙や水彩用紙が良いでしょう。

2. 画用紙

その名の通り、画のための紙です。小学校の図画工作や中学校の美術で使う紙は、この画用紙が多いです。

鉛筆で描く場合、表面の凹凸にいい感じにカーボンがのります。これが画用紙の特徴です。

色は白色ですが、厚みや色合いにはたくさんの種類があります。色画用紙を使えば、また違った表現を楽しむことができるでしょう。

凹凸がある分、ペン先が引っかかることもあり、ペン画を描くには慣れが必要になります。しかし水彩絵具との相性は良いので、ペンと水彩を組み合わせたい人は、ケント紙よりもこちらの方が綺麗に仕上がります。

3. 水彩紙

紙の種類としては、前述の画用紙と同じ種類です。水彩絵具の良さが最大限発揮できるよう、画用紙にはない色々な工夫が施されています。

その分、画用紙よりも価格が高いものが多いです。特に高価なものになると、もったいなくて描けないよ〜ってものもあります。

アルシュ水彩紙

余談ですが、高級水彩紙は、高いだけあって保水性や発色性が素晴らしいです。たっぷり水を含ませたアルシュ紙に、シュミンケのホラダム水彩絵の具を試してみると、自分の腕前が数段上がったかのような錯覚を覚えます。(錯覚ですよそれは)


水彩紙にペン画を描くには、画用紙同様、できるだけ目の細かいものを選びましょう。

販売されている水彩用紙は大抵「荒目」「中目」「細目」「極細」などの表記がされています。できるだけ細かく、かつ厚みのあるものを選べば、描きやすくて仕上がりも綺麗になります。

4. クロッキー用紙

クロッキー用紙というと、クロッキー帳を使うことが多いかと思います。


クロッキーというのは、人物や物の形を素早くとらえ、絵にする技法です。

ペン画は何時間も何日もかけてじっくり仕上げることが多い技法ですが、クロッキーはその対極です。カタチを大雑把に捉え、10分くらいで簡単に仕上げる、そんな感じです。



デッサンと似てはいますが、デッサンの場合は人物や物の形をじっくりとらえて絵にすることが多いです。



他の用紙と比べるとかなり薄いです。両面に描くと裏移りしやすいので、片面のみにしておいたほうが無難です。
価格もお手頃で枚数も多く、片面だけでもたくさん練習することが可能です。

じっくりと描き込むような作品を仕上げるには向きませんが、外出先でさっと描いた作品には、じっくり仕上げた作品にはない趣があります。旅行のお供にクロッキー帳を持参し、いろんな思い出を絵にしておけば、旅行の思い出がより素晴らしいものになるでしょう。
デジカメで写真を撮りまくるのもいいですが、旅の思い出の詰まったクロッキー帳をパラパラめくって振り返るのもまたいいものです。

写真では得られない充実感ですね。




紙の表面は、凹凸が非常に細かい滑らかなもので、鉛筆やペン描くときに描きやすくなっています。サイズラインナップも豊富で、ポケットに入るような小さいものから、木炭紙サイズ(650㎜×500㎜)もあります。

表紙はしっかりした厚い紙なので、そのまま丸めてカバンに入れることができ、思ったより荷物もかさばりません。

水彩絵具はやめておきましょう。シワができます。

5. 上質紙

いわゆる、コピー用紙です。仕事先や家庭などで、誰でも目にしたり、字を書いたりすることがあるでしょう。

厚みが薄く、表面の凹凸もわからないくらい細やかでなめらかになっていて、使い方としては前述のクロッキー用紙と似ています。

どこでも購入できるし、お値打ちだし、お金をかけずにガンガン練習するのに最適です。



もう少ししっかりした紙に描きたい方には、「漫画用」として厚みを持たせた上質紙があります。プロの漫画家の方や、アマチュアで同人誌の作成や、出版社に応募をする方などが使用します。


漫画用というだけあってペンでの描き心地も滑らかで描きやすく、インクのにじみや消しゴムの毛羽立ちも少ないです。

ケント紙と似ていますが、ケント紙の方が高価でしっかりしています。漫画用ケント紙も販売されていますが、上質紙と比べると高級版な扱いになっています。




私はペン画を描き始めた頃、この漫画用上質紙を使っていました。

確かに描きやすいです。



ただし漫画用というだけあって、漫画用の基準線が入っています。この基準線は薄い青色で印刷されていて、白黒印刷時には表示されてないようになっています。




漫画を描いて印刷するときには必要不可欠なのですが、ペン画には全く必要ありません。
いや、渾身の力作を仕上げたのに、青い枠線があるって、邪魔ですよね・・。

対応法としては、枠線のない無地タイプの製品を購入するのが一番です。他の方法としては、作品完成後に青枠部分をカットするとか、スキャナで取り込んでレタッチするとか、ちょっと一手間かける方法もあります。



練習用として描きたいけれど、ケント紙はちょっと高価だし、クロッキー用紙や普通のコピー用紙では物足りない方は、この漫画用原稿用紙を候補にしてみてはどうでしょうか。

6.番外編

初心者にはオススメできませんが、私は1度、和紙にペン画を描いた事があります。依頼があって制作したのですが、依頼者の要望に応えるためには、ケント紙ではなく和紙を使わざるを得ませんでした。

入手できる和紙の中で一番厚手のものを選んだのですが、それでもかなり薄手でした。水張りしようとすると破れてしまったり、そのまま描くと滲んでしまいます。

調べてみたら、和紙をよく使う日本画の方は、ドーサ引きという滲み止めの工程を経てから描いているそうです。

水張りは何回か失敗して破ってしまいましたが、なんとかできました。たまたま水張りに成功した和紙にドーサ引きを施して、なんとか作品を仕上げることができました。

長々と色々なオススメをしてきましたが、結局、どんな紙でも工夫すればなんとかなるものです。

ペン画用紙の効果的な使い方と保存方法

適切な用紙を選んだら、その使い方と保存方法にも注意が必要です。

使い方

できるなら木製パネルに水張りした方が安心です。

何も下準備をせずそのまま描き始めても、ペン画なら問題ありません。ですが、空気中の湿気や手の湿気を吸って紙が波打つこともなくなりますし、消しゴム掛けでくしゃっとさせてしまったり、誤って折れ目をつけてしまうことも防ぐことができます。

保存方法

平置きがオススメです。場所の都合で平置きできない場合は、カルトンやダンボールなどの厚みのあるしっかりした板状のものに挟み込み、折れ目やしわを防ぐようにしましょう。

丸めてどこかに立てかけておくことは避けたいですね。いざ描くときに丸めクセが取れなかったり、丸みがつぶれて折れ目がついてしまったり、紙の端が折れ曲がったりします。

初心者がペン画用紙についてよく抱える質問

Q1: 結局どの用紙を選べばいいのかわからない

絵を描くシチュエーションや目的にもよりますが、私なら以下のように選びます。

ケント紙

じっくり時間をかけて描き込むなら、ケント紙です。私はずっとバロンケントを愛用しています。

クロッキー用紙

外出先でたくさん練習する場合は、クロッキー帳を使います。

水彩用紙

ペンと水彩またはアクリル絵具を組み合わせるなら、水彩用紙です。一番目の細かいタイプがいいですね。
もちろんそうすなら、耐水性に優れたインクは必須です。

Q2: 購入前に実際に試せない

オンラインレビュー

購入前に試せない場合は、オンラインレビューを参考にするのが良いでしょう。今回紹介した用紙はどれも評価が高く、初心者にもおすすめです。
ただしペン画と他の画材では使い方も感覚も違うため、ペン画、イラスト、漫画を描く人のレビューを参考にしましょう。

実際に使っている人に聞く

展覧会や企画展の会場に足を運んでみると、キャプションに作品名や価格とともに、画材が書かれていることがあります。


作家さんと直接話すことができれば、使い勝手を聞くことができますし、描き方のテクニックやコツも聞くことができます。仕上がり具合も直接みることができます。作家さんとの繋がりもでき、今後交流が生まれるかもしれません。

人と話すのが苦手な人も、思い切って話しかけてみましょう。新たな世界が生まれますよ。

かくいう私も、初対面の人に声をかけるのは苦手です。がんばろっと・・・。

店員さんに聞く

商品のことをよく知った店員がいる画材屋さんなら、店員さんに聞いてみるのもいいでしょう。店員さんが絵を描く人とは限りませんが、商品知識として下手な絵描き以上に詳しい方も多いです。私もかなり参考にさせてもらっています。

最適なペン画用紙で楽しいペン画ライフを

適切な用紙を選ぶことで、ペン画の描き心地や仕上がりが大きく向上します。今回紹介したおすすめ用紙を試して、ペン画の世界を楽しんでください。

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