アトリエ松竹梅の始まり
私のペン画を見てくださった方は、描き込みの仕事量や技術の高さにびっくりされることが多いです。(自慢?)
世界観に興味を持ってくれる方もいますが、私としてはそちらの方が嬉しかったりします。
「どうやってこんな絵が描けるようになったの?」
「どこで習ったの?独学?」
そんな質問を受けることも多いです。やはり絵を描いているは人みんな
「上手に絵を描けるようになりたい」
そう思うものです。私よりも技術的に上な人もたくさんいます。そういう絵を見ると、私もそう思います。
絵を描く技術に、完成形はありません。常に上を目指すものです。
カックイー!
今まで絵を描いていなかった人や、これから描き始めたい人は、
「自分にはムリ」
「自分には才能がないから」
そう思う人もいるでしょう。よく言われました。
「あなたには才能があるからいいよね〜。わたしには才能がないもん。」
何度も何度も何度も言われました。これまでの努力を否定されているような気がして、その都度言ってきました。
そんなことはないですよ。
そんなことはないですよ。
そんなことはないですよ。
そんなことはないですよ。
そんなことはないですよ。
そんなことはないですよ。
(大事なことなので6回言いました)
私が本格的に絵を描く勉強を始めたのは、美大受験を意識し始めた高校生のころです。そのころは、指導してくれる先生に毎回ボロカスにけなされていました。
「下手くそ」
「描けてない」
「丸くない」
(ホントだよ ホントに言われてた)
そんな私が
どうやってここまで描けるようになったか、
紹介していきたいと思います。
絵を描けると、人生にハリとうるおいをあたえます。
そんな人が1人でも増え、みんなで集まって楽しく過ごせたらいいなと思っています。
特にペン画を描く人って少ない(統計取ったわけじゃないけど)ので、油絵や水彩のようにメジャーになると嬉しいなぁ。
単なる漫画好き
物心ついた頃から、絵を描くことが好きだったようです。新聞の折込み広告に裏が白いものがあると、たいていそこに漫画の模写をしてていました。
漫画やアニメばかりで、風景画や静物、人物、抽象画などは、縁のない世界でした。
中学生の美術クラブでは、先生から
「風景画とか静物画とか描くやつはおらんのか」
って言われましたね。
当然ながら全然上手くはなりません。そんな状態で、高校生まで進学しました。
漫画の延長
高校では、通常の科目(数学とか、英語とか)の他に芸術系の科目もあり、入学が決まった時点で選択することになっていました。
選択肢は3つ
①音楽
②美術
③書道
でした。
幼少期から絵を描くことが好きだったこともあり、迷わず美術にしました。
美術選択した人はちょっと変わった人が多く(オマエモナー)なかなか楽しいクラスでした。
授業のスタイルはなかなか変わっていて、令和となった今では信じられないほど緩くて自由でした。
最初にアクリルの道具一式が全員に配られ、1学期あたり1枚の作品を提出さえすれば何をしていてもいい、というスタイルでした。
美術の授業中、他の科目の宿題をこなしたり(当時は内職と呼び、みんなやってました)定期テストに備えて勉強していたりも普通でした。
う〜ん、昭和だなぁ、懐かしい・・・。
美大受験を決めてから、先生と話す機会も増えたのですが、
「地元有数の進学校、普段は勉強勉強でがんじがらめだから、こういうゆるいのもあった方がいい。最低限のことだけやってくれれば、あとは本人の責任だ」
というようなことをおっしゃっていました。
1回だけ、あまりに提出作品のレベルが低く(一部を除き、ほぼ全員)
「もう少しなんとかしろ」
と言われたこともありました。先生の知り合いの方が見て、無邪気に、
「中学生のクラスですか?」
と聞かれたそうです。
美術の楽しさにハマる
2年生の時のある日のこと。
美術の授業の課題の中で、偶然試してみた表現が、自分の中でいい感じにハマりました。この時、絵を描くことの面白さを発見しました。
スピリチュアル的には、それは偶然ではなく、自分で作り上げたストーリーの一つなのかもしれません。
それからは漫画を描くことではなく、絵を描くことの楽しさを求めはじめ、授業の課題も真剣に取り組むようになりました。
高校には美術部があり、友人がその部員だったこともあり、顔を出すようになりました。この美術部というのが、個性的で楽しいメンバーの集まりで、居心地の良い空間でした。
実は!当時私はバレーボール部員(幽霊部員じゃないよ。)だったので、正式な美術部員ではなかったのですが、私以外にも入り浸っている人は何人かいました。
おそらくこの美術部に顔を出さなかったら、美大を受験することはなかったと思います。当然、アトリエ松竹梅も存在しないでしょう。どこか理系の大学で合格できるところに進学し、普通に就職し、定年まで勤めたことでしょう。
まだ定年じゃないけど。
「朱に交われば赤くなる」これは真実。
みなさんも、何かしらチャレンジしてみたいことがあるなら、すでにその世界で活動している人と友人になるのがいいでしょう。そういう友人が5人いれば、
5人の平均像が自分になる。
この友人たちの営業を受け、進路を決めていくことになるのです。
続き アトリエ松竹梅物語 第2話